2015年1月15日木曜日

Glenn Gould - Richard Strauss: Piano Sonata, etc.

グレン・グールド最後の録音であるリヒャルト・シュトラウスの美しいピアノ・ソナタ、5つの小品。リヒャルト・シュトラウスというと大管弦楽を駆使した壮麗な管弦楽やオペラをイメージしますが、個人的には初期の作品が好きです。とくにソナタはピアノ、ヴァイオリン、チェロといずれも佳作(と言っていいのかわかりませんが)で、とても気に入っています。その中でも17歳に作曲されたピアノ・ソナタはリヒャルト・シュトラウスとは思えない?愛らしい曲です。若書きの作品といってもそこはリヒャルト・シュトラウス、ちゃんと完成された作品になっています。もっと演奏されても良さそうなのにといつも思いながら聴いています。

グールドの演奏は、同時期のブラームス《4つのバラード》《2つのラプソディ》と同じように淡々とした乾いた響きによる冷たさと優しい旋律を奏でるときの儚さを併せ持った不思議な演奏です。若いころのグールドのような一気呵成の勢いはなく、良い意味での枯れた演奏...なのでしょうか。

今日のように寒い雨の日のBGMには、グールドお気に入りのリヒャルト・シュトラウスが最適です。

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