土曜日はあいにくの雨ですが、新宿で東京・東部支部合同学術大会があったため、仕事帰りに少しだけ参加してきました。医局の前教授夫妻や医局の先生方にお会いできてとてもよかったです。
今日の1曲は、バッハの無伴奏チェロ組曲(全曲)。チェロ奏者のレジェンドであるパブロ・カザルスにより発掘・蘇演され、昔のクラシック本の言葉を借りると「チェロの旧約聖書」(この場合、「新約聖書」はベートーヴェンのチェロ・ソナタ全集)とまで言われる曲となりました。プレリュード、アルマンド、クーラント、サラバンド、メヌエット(ブーレ・ガヴォット)、ジーグの6曲から編成される組曲が6曲で構成されており、6番のみいまは使用されない5弦楽器(チェロは4弦)を想定した作りになっています。番号が進むにつれて難易度があがり、5番(スコルダトゥーラという調弦をかえる奏法を使用する)を頂点としています。6番は深遠なアルマンドが美しい別次元の曲になっています。
なぜこの曲を選んだかというと、うちの子供(乳児)がこの曲を聴かせるとすやすやと眠るからなのです。少しむずかったりするときも、目が覚めたときでもこの曲を聴かせると落ち着いて静かになります。チェロの音域は男性の声に近く、チェロ組曲の曲調も落ち着くのかとても心地よいようです。この曲であれば何番でもよいようで、全曲リピートで聴かせています。大人からするとアルマンドが良さそうですが…まったく関係ないようです。
いろいろな演奏があるなかでもいちばんのお気に入りはアンヌ・ガスティネルによる演奏で、カザルスの歴史的名盤やチェロの伝導師エンリコ・マイナルディの深遠な深い演奏(古いサントリー山崎のCM「なにも引かない、なにも足さない」を地でいくようなモルトウイスキーのような漢字です)、中庸の美を地でいくようなポール・トルテュリエでもないようです。解説によるとガスティネルは2児の母であり、音にも母の優しさがこもっているのかな?なんて勝手に思いながら聴いています。
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