1曲目の《Speak Low》からテナー・サックスの野太いブロウを聴かせてくれる1枚。(良い意味での)むせぶような黒さを感じさせるアルバムで、2曲目《Beautiful Love》から7曲目《Canadian Sunset》まで全部スローなバラードなため、"Beautiful Love Bullard"というタイトルで再発しているようです(ジャケ写もジャズっぽいものに変わっています)。《Speak Low》はこの演奏が好きで事あるごとに聴いていたため、自分の中の演奏基準になっているほどです。
ロバート・ステュアートは1990年〜2000年台にかけて何枚かリーダー作を作っているのですが、2004年を境にぱったりとアルバム作成をしておらず、公式サイトとおぼしきWebサイトも更新されている気配がありません。iTunesでリーダー作をほぼ購入できるのですが、演奏スタイルがデビュー当時(このアルバムは2作目)のブロウで男気あふれるサックスから徐々にスピリチュアルな感じになって、最後にはメロウな演奏になっており(これはこれで良い演奏なのですが)、目指していたものがどこなのかわからない感じがします。
Wikipedia日本版には(当然?)彼の項目はなく、名前検索だけでは現状がわからず消息不明にでもなっているのかと思ったのですが...詳細にGoogle検索してみると昨年のジャズ・ライブの案内がみつかったので、アメリカで(ライブを中心に)活躍されているのではないでしょうか?ジャズの世界は長らくアルバムに恵まれなくても、突然復活することもしばしばあるので、気長に待つことにします。
ジャケットの写真は誰だかわからないのですが、ロバート・ステュアートではありません。
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