このところずっと雨が続いており、今年の夏はあっという間に過ぎていったようです。今日・明日は台風の影響もあり、時折強い雨が降っています。こんなに雨の日が続くと少し気が滅入るのですが、午後は久々にアン・バートンを流してまったりとしています。
今日の話題はアン・バートンではなく、パッヘルベルのカノンです。この曲も演奏スタイルによってはかなり変化があるのですが、弦楽オーケストラでゆったりと奏でるカノンは優雅でありなんとも言えない心地よさがあります。
そんなパッヘルベルのカノンで一番ゆっくりと演奏しているのは?と考えると…ゆっくりで有名なのはパイヤール盤なのですが、知りうる限りでは、ドゥアッテ盤が一番ゆったりとした演奏だと思います。9分2秒という時間をかけて間延びしないように丁寧に演奏しているこの演奏は、パイプオルガンで奏でているような通奏低音が印象的です。いつもはイル・ジャルディーノ・アルモニコのようなスッキリとした古楽アンサンブルを好むのですが、今日のような雨のまったりした午後にはゆっくりしたドゥアッテの演奏が恋しくなります。
指揮者のローランド・ドゥアッテはウィキペディア(フランス語)によると、フランスのヴァイオリニスト(独学!)・指揮者で、パリ・コレギウム・ムジクムを設立し、数多くのバロック音楽を録音しているようです。
この演奏が収録されているCDは、Accordレーベル原盤なのですが、なぜかオーリアコンブ(著名なフランスの指揮者)のバロック音楽名曲集の中に1曲だけドゥアッテ指揮のパッヘルベルのカノンが入っています。きっと一番ゆったりとしたカノンだと思います。
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