2015年6月27日土曜日

医療機関とJASRACとマルグリュー・ミラー

今年の6月はブログを書くことができないまま終わろうとしてます。7月は少しでも多くかけるように…なるでしょうか?

最近の気になった話題の一つにJASRACの使用料未払いに対する法的措置がありました。日本では店舗でCDや配信音源などの録音音源をBGMとして使用する際、JASRAC(日本音楽著作権協会)に使用料を払わないといけないという取り決めがあるのですが、今月に入り使用料未登録の店舗・施設に民事調停の法的措置を取ったというニュースが流れて俄然注目を集めました。医療機関で流すBGMも使用料が必要かというと…福祉・医療機関はいまのところ教育機関とともに「使用料を免除する施設」であるため必要ないのですが、クリニックは使用料が必要なのかな?とサイトを確認してしまいました。クリニックのBGMについてブログに書いてきているので、この使用料問題がどうなっていくのか気になるところです。

音楽に話題を変えると、大好きなピアニスト・マルグリュー・ミラーの命日が5月29日だったことをすっかり忘れていて、今頃になって思い出したかのように彼のアルバムを聴いてる毎日です。最近良く聴いているのは、2000年に入ってからマルグリュー・ミラーのアルバムをコンスタントに出してきたMAXJAZZレーベルの2005年作品で、アメリカ西海岸のライブスポットYoshi's(名前の通り日本人経営のライブハウスです)でのキレキレのライブ第2弾(LIVE AT YOSHI'S VOLUME 2)です。1曲目の《Joshua》から切れ味鋭くも音がとてもきれいで粒立ちの良いピアノを聴かせてくれます。ライブでのマルグリューは大きな背中から湯気が立ち昇るほどの熱気と風貌から想像できないような繊細なタッチと美しい旋律を奏でていたのを思い出させます。5曲目《One's own room》のようなコンテンポラリー的なものでも聴きやすく、ロバート・グラスパーの最新アルバムに通じる歌謡性を感じます。




2015年6月9日火曜日

雨の日のアン・バートン

先週土曜日にカルテ番号が2000番に到達しました。まだまだゆっくりとした歩みですが、1年2か月で到達できたことに感謝しています。これからも丁寧な診療を心がけたいと思います。

5月の暑かった日々が一段落…という間もなく梅雨入りしました。最近はいろいろな年代のひとにも聴きやすいBGMをと考えて選曲していますが、雨になるとついつい選びたくなるのはアン・バートンです。おそらく「雨の日と月曜日は」というカーペンターズの曲をアレンジしたアルバム(タイトルも「雨の日と月曜日は」)のイメージなのかもしれないのですが、アン・バートンのしっとりとしたバラードは雨の日にぴったりなのです。

今日のBGMは彼女の初期作品を流しています。同郷(オランダ)のルイス・ヴァン・ダイクのピアノはとても繊細で、アン・バートンの低い声でささやくような歌声と絶妙に絡み合います。こんな雨の日はアン・バートンのゆったりとしたバラードが心地よいです。


2015年6月3日水曜日

ロバート・グラスパー・エクスペリメント(Billboard東京公演)

先週末は金曜午後より土曜にかけて、パシフィコ横浜で開催された第114回日本皮膚科学会総会に参加してきました。土曜の休診が上手くお伝え出来ていなかったところがあり…ご迷惑おかけしてしまってすみません。いまの皮膚科のトピックスは遅まきながら皮膚悪性腫瘍や尋常性乾癬の分子標的治療薬、遺伝子解析といったところでしょうか?

一口に学会と言っても、皮膚科で例えると一番大きな総会(年1回)から支部総会(東部・中部・西部・東京)、地方会、研究会と多岐にわたります。ちなみに皮膚科の地方会は東京支部で年6回(ちなみに放射線科は関東・甲信越で年2回)あります。昨年は開業したばかりでばたばたしていたのでなかなか学会参加できませんでしたが、今年は少し余裕を持って参加してこようと思ってます。

昨日は診療が終わってからすぐにBillboard東京へ。昨年に引き続きロバート・グラスパー・エクスペリメントの東京公演にいってきました。ロバート・グラスパーはジャズだけではなくR&Bとしてグラミーを受賞するほど多岐にわたる活躍をしているピアニスト。昨年はサマソニ後ということもあり、ノリノリ系を期待して行ったところクールで繊細なサウンドでちょっと肩透かしでしたが、今年は期待以上に楽しめました。昨年は彼が敬愛するハービー・ハンコック寄りとすると、今年はより叙情的なピアノで、高校生のグラスパーにピアノを指導したマルグリューに近い響き。

グラスパーばかり話題にしてしまうのですが、エクスペリメントはケイシー・ベンジャミンがフロントでヴォコーダーとサックスを変幻自在に操るところも忘れてはいけません。昨日はドレッドヘアーをとさかのところが赤いリーゼントにして決まっていました。さらにベースのデリック・ホッジ(マルグリュー・ミラーの寵愛をうけたベーシスト)、ドラムのクリス・デイブも気持ち良いサウンドを聴かせてくれました。

そうそうグラスパーは観るたびに大きくなっているようで…すでにオスカー・ピーターソンを通り越してマルグリュー・ミラーばりになってました。